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H a p p a n o U p d a t e s - No.205

■ インタビュー with 20世紀アメリカの作曲家たち  シカゴのブロードキャスター、ブルース・ダフィーが聞く  第10回 デイヴィッド・デル・トレディチ(David Del Tredici, 1937 - )  だいこくかずえ 訳 -------------------------------------------------------------- https://www.happano.org/10-ddtredici

ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』に着想を得た「アリスもの」の作品群で知られ、その中の一つでピューリッツァー賞を得ている作曲家です。インタビューの話ぶりは率直で活気に満ち、作曲の過程で起きるさまざまなこと、学生時代の苦しかったことや教師時代のエピソードなど、これ以上ないくらいのストレートさで語り、聞く者(読む者)の心をとらえます。上等なスリラーのように、ひとたび聴きはじめたら止められなくなる音楽を書きたい、1時間の曲を書いたら、1時間分きっちり聴衆の心をつかみたい、そんな風に熱く語るトレディチ。書いている音楽も、熱く、楽しく、夢みるような楽曲が多いです。

ここで話された話題 [ ソプラノ歌手フィリスとの出会い/不思議の国のアリス/教えることの楽しさ苦しさ/オペラがやりたい/わたしの喜び・聴衆の幸せ/作曲は身体的なもの ]

もくじ&カバーページ:(「はじめに」「ブルース・ダフィーとその仕事」はこちらから) https://www.happano.org/american-composers-cover

■ かわうそキーオネクは釣り名人(3)  ウィリアム・J・ロング著『森の秘密』より  チャールズ・コープランド:絵  だいこくかずえ 訳 -------------------------------------------------------------- https://www.happano.org/fisherman-3

著者の告白。子ども時代、ロングは自然観察をするだけでなく、狩猟も試みていました。父さんカワウソの立派な毛並みが昼の光に輝くと、月夜の晩にカヌーを走らせるときにピッタリな帽子のことが頭に浮かんできた、と語っています。そして実際に、充分な準備(大きなストレッチャーや罠、餌の用意)をして、なんどもカワウソ猟に挑みます。どっちが賢いか知恵くらべをすることで、子どものロングはカワウソのたぐい稀な能力に触れる体験をしたのです。

もくじ:『カワウソ猟』『氷の中の釣り場』『カワウソの泳力』

[ 著者のウィリアム・ロングは、アーネスト・シートンと同世代のアメリカの野生動物観察家、作家。毎年3月になると北部を旅し、そこに暮らす動物たちの観察をつづけました。長年の観察の体験とそこで得た知識を、多数の著書に表しています。ロングは、動物は本能以上に経験からの「学び」によって日々生きている、という見方をしており、これは近年の観察科学の言説と重なります。]

ウィリアム・J・ロングについて https://www.happano.org/wj-long

次回: <森の秘密>より『かわうそキーオネクは釣り名人』第4回(2019年6月):『ビーバーとカワウソの因縁』『斜面滑り』

■ 今月のピックアップ | Choice of the Month  ジャニス・パリアット『馬の滝』  ​Janice Pariat "A Waterfall of Horses" -------------------------------------------------------------- https://www.happano.org/pariat https://www.happano.org/pariat-e

今月から、旧サイトの作品を一つ選んで紹介するページを設けました。2、3年前にサーバーを移動する際に、旧サイトのコンテンツをすべて持ち込むことができずそのままになっていました。2000〜2015年制作・公開の作品から、今回はインドのシロン出身の作家、ジャニス・パリアットの短編小説です(『とりうたうあたらしことば』収録)。

□ happano journal 活動日誌 https://happano.blogspot.com/

05.10/19 音楽の未来:ストリーミングとLP(1) 04.26/19 音楽の未来:ストリーミングとLP(2)

3月に本の未来について書きましが、今回は音楽の未来について。音楽は聴取の仕方がここ10年、20年の間に劇的に変化しました。本がいまだ(日本では)スタンドアローンなのに対して、音楽の世界はメディアのつながりによって劇的に広まり、深まっています。それにより音楽の楽しみ方、スタイル、習慣も変わり、また聴く音楽のコンテンツ(中身)にも影響をもたらしているように見えます。bandcamp、ECM Records、YouTube Musicといった、わたしが最近体験したいくつかのプラットフォームを例に探ってみました。

□ 葉っぱの坑夫からお知らせ

葉っぱの坑夫でいくつかの詩を英語に翻訳、掲載している山尾三省さんの新しい詩集が、野草社から今月出版されました。『五月の風』という本です。本のタイトルとも関係ある「風」という詩の英訳「Wind」は、以前にAlex Jonesが翻訳し、葉っぱの坑夫のサイトに掲載しているものです。英語の詩はシンプルで、対訳で読めば難しいところはありません。こんな風に詩ははじまります。

I can hear the May winds, Whispering softly,

Web Press 葉っぱの坑夫/エディター大黒和恵/editor@happano.org

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