オオカミの生き方 | ウィリアム・J・ロング

Photo by Ralf Κλενγελ(CC BY-NC 2.0)

​リーダーは雌オオカミ
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 オオカミの集団にとって次に重要なことは、力強く、充分に育った1年子または去年生まれた子どもたちが、狩りの仕方や自分で生きていく方法を学ぶことだが、それによって家族がバラバラになるにはまだ間がある。

 

 子どもたちの最初の交尾は、ほぼ2歳に達するその冬の終わりか次の春の初めにやってくる。子オオカミたちは家族から離れ、未知のテリトリーを広く歩きまわり、同年齢の同じようにうろついているオオカミの子たちと出会う。家族で暮らすビーバーやウズラ、その他の生きものや鳥と同じように、オオカミは遠くまで相手を探しに行くことで、無意識のうちに近親交配を避けている。

 

 ひとりでうろつく衝動が強まり、家族の別れが近づくまでは、母親をはじめとする群れへの緩やかな忠誠心を持ちつづける。子たちは最初の夏とそれにつづく冬の間は、全面的に雌オオカミの支配下にいるところが見られる。

 

 しかし次の夏、雌オオカミが新たな子どもの世話で忙しくなると、1年子は自分たちでうろつきまわるようになる。連れのないときもあるが、2匹、または3、4匹の集団でいる方が普通である。雪が深くなり、冬が進行すると、日暮れどきに、馴染みのないオオカミの鳴き声(集合の合図)を耳にするかもしれない。それは凍った荒地の向こう、トウヒにおおわれた暗い尾根の方から響きわたってくる。その呼び声を聞いて、1年子のオオカミたちは、母親とその子どもたちの元へと走っていく。この3世代にわたるオオカミが集まることで、5~15頭の冬の平均的な集団が形成される。北部の荒野で彼らに出会ったり、鳴き声を聞いたりする集団である。

Illustrated by Charles Livingston Bull

​*オオカミのパック内リーダーについて、最近のオオカミ本の記述を調べてみた。​1/3あたりのところからの文章。